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日本特殊教育学会第52回大会 自主シンポジウムの報告

2014年9月、高知大学で、日本特殊教育学会第52回大会が開催され、ICF-CY Japan Networkのメンバーが関わった自主シンポジウムが行われました。 ・テーマ「ICFと合理的配慮と特別支援教育Ⅱ」 ・企画者 徳永亜希雄(国立特別支援教育総合研究所),逵 直美(東京都立光明特別支援学校),西村修一(栃木県立岡本特別支援学校おおるり分教室) ・司会者 徳永亜希雄 ・話題提供者 西村修一,逵 直美,下尾直子(洗足こども短期大学),田中浩二(東京成徳短期大学)              ・指定討論者 佐藤久夫(日本社会事業大学),堺 裕(帝京大学)             1 企画趣旨 ICFは、WHO国際分類ファミリーネットーワーク内において、障害者の権利条約との関連でも議論されてきました。同権利条約のキーワードの一つは合理的配慮です。我が国の教育における検討結果として報告された中教審分科会報告において、合理的配慮についての検討結果や定義、具体的な観点が例示されました。また、障害の状態等に応じた合理的配慮を決定する上で、ICFを活用することが考えられる旨が述べられましたが、その後、具体的な実践レベルでの検討は十分になされていませんでした。  そこで、前大会において同タイトルのシンポジウムを企画し、合理的配慮を巡る動向を確認した上で、特別支援教育実践の立場からの話題提供と労働分野及び福祉分野からの指定討論を交えた検討を行いました。その結果、合理的配慮は個別に提供されることを踏まえ、個別事例での活用等、引き続き検討を行う必要性が確認されました。 今大会においては、同タイトルのもとで、その後の検討経過を報告し合うとともに、より多様な立場からの話題提供と指定討論を交え、検討を行うことにしました 2 各話題提供の要旨 話題提供に先立ち、司会者より、趣旨説明の一環として障害者権利条約と合理的配慮、及び同条約と教育との関連等を確認した後、特別支援教育分野での合理的配慮と基礎的環境整備の関連等について整理が行われました。 西村氏は、合理的配慮には周囲の配慮義務としての合理的配慮と当事者の請求に応える合理的配慮義務の二つのタイプがあるとした上で、合理的配慮を見出すアセスメントツールとしてのICFの有効性や具体的に検討した事例等について報告しました。 逵氏