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祝!20回記念のICFシンポ&ポスター発表@特殊教育学会の報告です(その3)

今回は,指定討論者からの補足と話題提供者への質問について報告します.

1)山元さん

・小・中学校の児童生徒数が減少している一方で,通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果(文部科学省,2022・2012)をもとにした特別支援教育の規模は拡大してきている.また,学校教育全体は,インクルーシブ教育を実現する方向で進んでいる.

・自身が講師を務めたICF活用研修におけるアンケート結果からは,ICFに関する理解は進んでいないことが明らかになった.

・子どもの周囲の教育や支援をする人の「障害観」が重要なのではないかと考える.

・各話題提供者には,インクルーシブ教育の実現に向けて,どのようにICFを活用していくことで,一人一人の子どもたちの充実した教育が実現できるか,考えを伺いたい.

2)田中さん

・これまで,ICFに関する研究では,高齢者や障害者を対象としたICF環境因子の測定や,測定に際した新たな手法の可能性の検討,さらに多数のICF項目を収斂していく作業などを中心に行ってきた・いずれも,ICF項目や評価尺度を臨床場面で実用可能なものにすることを目指すとともに,その可能性を検討することを行なってきた・

・最近でも,就学前と就学後の接続期をターゲットとして,就学前施設と小学校の教職員を対象にして子どもの状況・状態を把握するための情報共有ツールの開発としてICF項目の活用方法を検討している・この取り組みについても,これまでと同様にICF項目の活用を目指している・

・これらの取組から見えてきたこととして,ICFの概念図を用い,対象把握の一つの枠組みとして活用していくことには一定程度の効果があると推察されるが,対象者の状況状態をより詳細に把握していくためには,分類項目や評価点の活用,あるいは評価等を行うための新たな手法を検討・開発していくことが求められると考えられる・

・各話題提供者への質問として,一点目としては,現場等でICFを活用している話題提供者の方々に対して,ICFを用いることで教育の効果や変化の様子を把握することが可能であるかについての見解を伺いたい・二点目として,ICF概念図での実態把握の限界点なども含め,ICF項目や評価尺度を用いる際の可能性や課題について伺いたい・

今回はここまでです.

次回は,指定討論者への質問に対すする,それぞれの応答について報告します!

                 〈以上 運営スタッフ代表 徳永)

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